Windows10環境にVirtualboxとVagrantをインストールして仮想化環境を作りましょう。
Chocolateyを使うと簡単に構築できます。
更にVagrantにCentOS7のBoxを追加してCentos7環境を作りましょう。これでWindows10にCentOS7環境があっという間にできあがります。
Linuxの勉強をしたい場合もこれで本格的にできますね!
Windows10にVirtualboxとVagrantをインストールする方法
Windows10環境にVirtualboxとVagrantをインストールして仮想化環境を作ります。
Virtualboxとは仮想化環境を実現するソフトウェアのひとつです。ホストOS(今の場合はWindows10環境)の上でゲストOS(今回はCentos7)をエミュレートすることができます。
Vagrantとは仮想化環境の構築や設定を自動的に行い管理することができるソフトウェアです。Vagrantfileというファイルに設定情報を記述して仮想化環境を構築します。
Windows10ではどちらもChocolateyを使うと簡単にインストールすることができます。またChocolateyを使ってインストールしておけばバージョンアップも非常に簡単に行うことができるのでお勧めです。
Chocolateyを使ってVirtualboxをインストールする方法
Chocolateyを使ってVirtualboxをインストールする方法を説明します。
Chocolateyが初めてという方は、先日書いたcurlをChocolateyでWindows10にインストールするこちらの記事をご参照ください。
choco search
コマンドでvirtualboxを探します。
choco search virtualbox
バージョン5.2.20が見つかりました。2018年10月現在の最新版ですのでChocolateyを使用してインストールします。
choco install virtualbox -y
Oracle VM Extention Pack
なども一緒にインストールされますので結構時間がかかるかもしれません。
時間はかかるかもしれませんが面倒なインストール作業がコマンド一発で済みますのでやっぱりChocolateyは便利です。
Chocolateyを使ってVagrantをインストールする方法
次にChocolateyを使ってVagrantをインストールしましょう。
choco search
コマンドでVagrantを探します。
choco search vagrant
バージョン2.2.0が見つかりました。2018年10月現在の最新版ですのでこのままChocolateyを使ってインストールします。
choco install vagrant -y
Vagrantのインストールが完了するとPackages requiring reboot
などのメッセージが表示されています。
Windows10を一度再起動します。ひとまずお疲れさまでした。
Vagrantを使ってCentOS7環境を楽々構築する
次にVagrantを使ってCentOS7(Linux)環境を構築しましょう。
こちらもコマンドをいくつか打つだけで簡単にできます。
まずcentos/7
のボックスをVagrantに追加するVagrantfileを作りましょう。
とは言っても自分で書くのではなくコマンドを打てば勝手に作ってくれます。
まずは管理するディレクトリを作成しましょう。ここでは仮にC:\Vagrant\CentOS7
に作ることにします。
このディレクトリに移動して以下のコマンドを打ちます。
vagrant init centos/7
自動的にVagrantfileが作成されます。Vagrantは、このVagrantfileの設定に基づいて仮想化環境を構築します。
今はVagrantfileに全く手を加えずにCentOS7を立ち上げてみます。
vagrant up
かなり時間がかかるかもしれません。途中さまざまなメッセージが現れます。
CentOS7のboxがまだ存在しないので初めはこのboxをインポートするのに時間がかかります。2度目からはこのステップがなくなりますので立ち上げるのに掛かる時間は短くなります。最初だけの辛抱です。
Machine booted and ready!
まで表示されればCentOS7のボックスがインポートされvagrantは起動できています。
ですが、このままではCentos7にログインできませんので一旦vagrantを終了しましょう。
終了するコマンドは
vagrant halt
です。
vagrantの状態を確認するコマンドは
vagrant status
です。
インポートした(あるいは自分で作成した)vagrant boxのリストを見るには
vagrant box list
と打ちます。
今インポートしたばかりのcentos/7がリストアップされています。
Guest Additionsを作ってくれるプラグインをVagrantにインストールする
vagrant-vbguestというプラグインをインストールします。
vagrant-vbguestプラグインをインストールするとGuest Additionsという便利モジュールが自動で作られアップデートされます。
vagrant plugin install vagrant-vbguest
Vagrantにインストールしたプラグインのリストを見るには以下のコマンドを打ちます。
vagrant plugin list
他にもたくさんのpluginがありますが今回は説明は割愛します。
Vagrantを起動する
気を取り直してVagrantを起動します。
先にここまで読み進んだ方はあらかじめvagrant-vbguestプラグインをインストールしてからvagrantを起動するとムダが省けるかもしれません。
vagrant up
途中でInstalling Virtualbox Guest Additions ...
という表示が見えれば無事にGuest Additionsのインストールが進んでいます。ラクチンラクチン!
SSHの設定もしてくれるし便利です。少し前はこう楽には行かなかった記憶があります。
便利なのはいいですがSSHの仕組みは早めに知っておいた方が良いと思います。鍵の作成や使用方法(publicキーの方を相手側に記憶させる)など、今は何のことやらでもそのうち経験することになると思います。
SSHでCentos7にログイン
これで準備は整いました。SSHでCentos7にログインしましょう。
Tera Term(テラターム)などのターミナルエミュレータを使っても良いのですが説明が長くなりますのでVagrantのコマンドでSSHしましょう。
vagrant ssh
これで簡単にSSHログインできます。便利ですね!
おめでとうございます!
bashというシェルが動いています。Linuxコマンド打ち放題です。CentOS7いじり放題です。失敗してもハードウェアが壊れる心配はありません。
freeコマンドでメモリ使用状況を確認
仮想化環境として作成したCentOS7のメモリ使用状況を確認しましょう。
free -h
現在はトータル487Mバイトのメモリ領域が使用可能ですが、これはVagrantfileでの設定により変更可能です。重たいソフトを動かす場合などはメモリ領域を増やすことができます。
SELinuxをdisableにしておく
既にviが使える方は設定を変えておきましょう。
いろいろと実験するにはSELinuxは邪魔なので、SELinuxというCentOS7で使用されているセキュリティ設定をdisableにしておきます。
cd /etc/selinux
でディレクトリを移動し、viでconfigを書き換えます。
上から6行目にあるSELINUXの設定をdisabled
に変更してください。
お疲れさまでした!
まとめ
今回はChocolateyを使ってWindows10に簡単にVirtualboxとVagrantをインストールする方法を説明しました。
これで本格的にLinix OSをいじることが可能です。
CentOS7環境を簡単に手に入れることができました!