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ノートパソコンLavie Note StandardをNEC Directで購入したので比較レビューしてみた

Lavie Note Standardの2019年夏モデルをNEC Directで購入したのでNote NEXTとの比較レビューをお届けします。

実機をよく比較してみるとNote NEXTとNote StandardにはCPUの違いだけではなく実に様々な違いがあることが分かりました。

NEC DirectでLavieのノートパソコン購入をお考え中の方はぜひ参考にしてみてください。

NEC Direct 2019年夏モデルノートパソコンのラインナップ

Lavieの2019年夏モデルノートパソコンにはNote NEXTとNote Standard、更にはDirect NSという3種類のモデルがラインナップされています。

なおLavie Note NEXTについては前回の記事で詳細にレビューしましたのでご参照ください。

www.halu7.com

上記3種類のラインナップの根本的な違いはCPUの違いと思われます。

Lavie Note NEXTにはインテルのi7-8750Hプロセッサといった第8世代6コア/12スレッドCPUが搭載されています。(モデルによってはi5-8300Hプロセッサ)

一方でNote Standardに搭載されているものはi7-8565Uプロセッサ、4コア/8スレッドのCPU。Direct NSはAMDのRyzen 7 3700Uプロセッサ(あるいはRyzen 5 3500U)です。

DS DirectはAMDのCPUですので別扱いとし、まずは今回購入した2機種についてCPUを比べてみましょう。

Note NEXTとNote StandardのCPU比較

Note NEXT、Note Standardの最高グレードCPUの比較表を以下に示します。今回はるなぴが購入したモデルのCPUです。

仕様 Note NEXT Note Standard
CPU i7-8750H i7-8565U
コア/スレッド数 6/12 4/8
クロック(定格) 2.2GHz 1.8GHz
クロック(ブースト時) 4.1GHz 4.6GHz
キャッシュ 9M 8M
内蔵グラフィックス Intel UHD Graphics 630 Intel UHD Graphics 620
TDP 45W 15W

コアやスレッド数、キャッシュが多いほど処理速度が高速と理解して良いです。TDPというのは(最大)発熱量を表すと思っておけば良いので、負荷がかかった時にどれだけパソコンが熱くなるかという目安になります。後ほどご説明します。

CPUベンチマークテスト結果比較

Cinebench R20というベンチマークソフトでCPU性能を計測して比較します。

まずはNote Standardから。CPUはインテル i7-8565U 4コア/8スレッドです。

次はNote NEXTです。CPUはインテル i7-8750H 6コア/12スレッドです。

ベンチマークソフトの結果からはNote NEXTとNote StandardのCPUの処理性能にはかなりの違いがあることが分かります。

Lavie Note StandardとNote NEXTのモデルの違いは大きくはCPUの違いと先ほど書きました。確かにベンチマーク結果からはそれが裏付けられました。

それではCPU以外の部分、例えば筐体やキーボードなどは共通設計なのでしょうか?

今回実際に実機を触ってみて分かったのですがこれが大違い。筐体もキーボードもまったく共通化されていません。別のノートパソコンだと考えた方が良さそうです。

NEC Directのサイトではそうしたことが分かりにくいです。以下、詳細に説明していきます。

ディスプレイ比較

今回はNote Standard、Note NEXTともに15.6型のディスプレイ付きのモデルを購入しています。

しかしNote Standardでは一回り大きい17.3型ディスプレイモデルを選択可能です。一方Note NEXTには17.3型ディスプレイは選択できません。(2019年9月現在)

Note NEXTのレビュー記事でも書きましたが、どうも納得がいきません。StandardよりもNEXTの方がハイエンドだと思っていたのでNEXTにも17.3型ディスプレイを選択できるようにして欲しかったです。

最大メモリ容量比較

Note Standardの最大メモリ容量は20GBまで。一方Note NEXTは32GBまで選択可能です。

NEC Directでカスタマイズするときに最大メモリ容量までメモリを積んでおきたいと考えていました。なのでNote Standardは20GBメモリ、Note NEXTは32GBメモリの構成にして購入しました。

でもなんでNote Standardも32GBメモリ積めないんでしょう。まあ20GBもあれば当面不自由することはないとは思います。でも将来的にはどうなるか分かりません。安い買い物ではないのですからできるだけ長く使えるよう余裕を持ったスペックで購入したかったのです。

ちなみにChromeブラウザのタブをいっぱい開いた状態でメモリ使用量を計ってみたら10GB少々でした。なので最大メモリ容量が20GBでも今の状態なら十分です。ただ将来はどうなるか分かりません。なるべく長持ちさせたいので多めに積んでおくに越したことはないと思います。

さて、CPU以外は共通設計かと思っていたらこれがまた全然違う訳なんです。かなり混乱しました。

どうして共通にしないんでしょうか。筐体、キーボードなどを共通設計にすればコストダウンが可能になるのではないでしょうか。よくわかりません。多品種少量生産がコストに影響を与えずにできる生産体制になっているからなのでしょうか?

しかし修理・保守部門もいろいろな型があったら対応が大変なのでないでしょうか。モデルによって発売時期が違うからなのかな。だから仕方ないのかな。はるなぴには理解不能です。

とにかくNote StandardとNote NEXTで違う部分を徹底的に比較していきましょう。

筐体の比較

比較してみると筐体がまったく違います。

Note NEXTは背面上部に突起があり机の上に置いたときにキーボードが自然な前傾姿勢になるように設計されています。Goodだと思います。

一方のNote Standardの背面はぺったんこ。キーボード前傾は得られません。

Note NEXTの背面の突起は排熱にも役に立っています。背面が机とぴったり接触せず空間ができるので机が熱くならないようになっています。Note NEXTの方が排熱量が多いことから、このような設計になったものと思われます。(i7-8750HのTDPは45W、i7-8565UのTDPは15W)

背面に突起がないメリットとしては、持ち運びの時に出っ張りがない分ビジネスバッグの中にスムーズに収容できるということがあります。あまり持ち運ぶような重さのノートパソコンではない(2kg以上の重量)とは思いますが、移動の可能性があるならNote Standardを選んだ方が良いかもしれません。理由は後述します。

指紋認証の有無

Note NEXTには指紋認証機能が備わっています。一方Note Standardには指紋認証機能がありません。

はるなぴはどうも素直に納得いきません。こんな便利な機能、なんで早くすべてのモデルに搭載しないのでしょう。パソコンの組み立てメーカーにとって数少ない差別化できるポイントだと思います。(というかもう既に当たり前になってきている)

指紋認証機能をつけることでコストが激増するなら話は別ですが、購入した価格を見るとそこまでコストが掛かっているようには見えません。両方とも20万円前後で購入しています。むしろすべてのモデルに指紋認証機能を導入して早くコストダウンを図り、ノウハウ(実装、認識精度)をたくさん収集した方が得だと思います。

パスワードを入力させ、それを定期的に変更させるというセキュリティ対策は既に破綻しています。付箋にパスワードを書いてディスプレイに貼り付ける人も出てしまうほどです。

記号、数字、大文字小文字アルファベット混在の簡単には覚えられないパスワードを作らせ、半年に一回変更させるというのはあまりにも非人間的です。苦痛を覚えるような方法を押し付けるのではなく、人に優しいセキュリティ対策方法を知恵と工夫で切り開いていって欲しいと思います。

電源ボタンの位置比較

前回のNote NEXTのレビュー記事で書きましたが、指紋認証は電源ボタンと兼用になっています。この電源ボタンがLavie Note NEXTでは何故か筐体の右横に設置されています。

はるなぴは一回間違って電源ボタンに触れてしまいスリープモードになってしまいました。

一方でNote Standardではキーボード上方に電源ボタンが配置されています。ディスプレイを開かない限り間違って電源ボタンに触れてしまう恐れはありません。普通はこうでしょう。

こうしたことからもノートパソコンを持ち運びする可能性がある場合はNote NEXTではなくNote Standardを選択されることをお勧めします。

キーボード比較

同じ15.6型ディスプレイモデルを購入したのだからキーボードぐらいは共通設計かと思いきや…

実機を比較してみましたらこれが大違い!びっくりしました。なんで?

いちおう仕様を見るとNote NEXTのキーボードは、キーピッチ18.7mm、キーストローク1.7mmとなっている。一方のNote Standardは、キーピッチ19mm、キーストローク1.5mmとなっていました。

ところが実機を見てみるとびっくり。Note Standardのテンキー部分が4列になっています。前回Note NEXTのレビュー記事でNumLockキーの位置や大きさが使いにくいと書いたばかりなのにNote Standardのテンキーでは見事に解消されているではないですか。

まずNumLockキーの位置は7キーの上。これは定位置。更にマイナスキーなどもすべて通常の大きさで配置されています。

4列あるから当たり前と言えば当たり前です。テンキーで使用頻度の高い+キーとEnterキーも大きいキーが割り当てられています。テンキーの使用頻度が高いことが予め分かっているならNote NEXTではなくNote Standardを選択した方が良いです。

違うのはテンキーだけではありません。ファンクションキーも上下に幅があるのでNote Standardの方が押しやすいです。更にすべてのファンクションキーに記号を貼り付けしてくれる優しさ。

Note NEXTでは何故かF5からF7とF12キーには記号の印字がありません。

なんでこんなに違うのかと思いますが、ひとつひとつのキーの大きさやキー同士の間隔も全く違います。Note Standardのキーの方が大きさは大きいのですが間隔が狭いです。

アルファベットキーの横幅を計測してみました。

Note NEXTは15ミリぐらいです。

一方のNote Standardは17ミリほどです。あれ?Note Standardはテンキー部分を4列にしているのにキーの幅は広い?

何かがおかしいです。よく見ると細かな違いを発見!まず左側のTabキー、CapsLockキー、ShiftキーがNote Standardの場合は少し幅が狭くなっています。

更にNote StandardではEnterキーが物凄く幅が狭い。またMキーの右横にある記号のキーの幅が他のキーの幅よりも狭くなっています。

このあたりのキーだけ幅が17ミリから15ミリ程になるので縦長のキー形状になっています。

これは上部の0キーの右側も同じでここだけ幅が狭くなっています。

更にNote Standardの矢印キーの部分は横幅も狭く、上下矢印キーは上下も半分しかないので打ちにくさが半端ないです。

Note Standardのキー配置をまとめると、アルファベットと上部テンキー部分はキーピッチ19ミリを取り、キーの大きさも幅17ミリ程と大きくしていますが、その分のシワ寄せがそれ以外のキーにきており幅がアンバランスに狭くなっています。この犠牲のお陰で右にあるテンキーエリアの4列化を実現しています。

これは「かな入力」をする方にとっては大きな問題になるだろうと思います。何故かというと記号部分に割り当てられている「ほ」「へ」「ね」「る」「め」「ろ」のキーだけ幅が狭くなっているのでアンバランスな状態になっているからです。

Note NEXTではこのようなことはありません。かな入力の方はNote NEXTをお勧めします。

しかしですね。Note NEXTとNote Standardはどちらも15.6型で筐体の大きさはほぼ同じなんですよね。

それなのにどうしてこんなことになっているのでしょう。理想的なキーボード配置ってそんなにパターンがあり得るのでしょうか。自分が設計者ならNote NEXTとNote Standardの間を取るというか、もっとうまくやれるのではないかと思ってしまいます。

総合的にはNote StandardよりもNote NEXTの方がキーは打ちやすいと思います。Note Standardはテンキーを4列化しているだけで無理がかかっているのにキーピッチ19ミリに拘った分のシワ寄せが他の重要なキーにきてしまいました。Back spaceやEnterキー、矢印キーが小さく打ちにくいのはかなり致命的のように思います。

その他にも違いはありまして、左下のFnキーとCtrlキーの配置が違います。もう訳が分かりません。統一感とかそういうものはまったくありません。バラバラです。もしかして2つの派閥があって両方とも満足させないといけないのでしょうか?

CtrlキーがFnキーの左にあるNote Standardのキー配置。

FnキーがCtrlキーの左にあるNote NEXTのキー配置。

こんな状態ですとキーボードに関してはやはり外付けのお気に入りキーボードを見つけるのが良いと思います。はるなぴはMacBookを使う時は外付けUSキーボードを接続して使用しています。USキーボードを使うのはプログラミングに便利だからという理由ではありません。また別の機会に記事にしてみたいと思います。

ドライブの位置比較

Lavie Note NEXTではドライブが奥にあり、その手前にUSB端子が2つ配置されていることを前回のレビュー記事でお伝えしました。

前回の記事でも言及しましたがNote Standardのドライブ配置(つまり奥に配置する)の方が配線が邪魔にならず安全で合理的なのではないかと思います。

ACアダプタ比較

ACアダプタの大きさと重さがけっこう違います。Note NEXTは大きく重いです。

Note NEXTのACアダプタ重量は約400グラムです。

一方のNote Standardは重量約170グラム。Note NEXTの半分以下です。

やはり移動の可能性があるならNote Standardをお勧めします。

仕様比較

最後に今回購入したNote StandardとNote NEXTの主要な仕様比較表を載せておきます。

項目 Note Standard Note NEXT
OS Windows 10 Pro Windows10 Pro
CPU 第8世代Corei7-8565U 第8世代Corei7-8750H
動作周波数 1.80GHz 2.20GHz
コア数/スレッド数 4コア/8スレッド 6コア/12スレッド
キャッシュメモリ 8MB 9MB
メインメモリ 32GB 32GB
HDD 2TB 2TB
ドライブ BDドライブ BDドライブ
USB USB 3.1(Type-C)×1, USB 3.0×2 USB 3.1(Type-C)×1, USB 3.0×2
セキュリティ パスワード認証 指紋認証
MSオフィス Home & Business 2019 Home & Business 2019
重量 約2.2kg 2.4kg

これだけ見るとほとんど変わりませんね。高性能ノートパソコンとするためにハイエンド寄りのオプションを採用していくと違いがほとんどなくなります。

Note NEXTの方がCPUは上ですが、3Dゲームとか動画編集でもしないと違いは分からないのかもしれません。ブログ記事をポチポチ書いているぐらいではオーバースペックということになります。

持ち運びや発熱のことを考えたらLavie Note Standardの方がバランスとしては良いような気もします。ただ、はるなぴが購入したときは2つのモデルにほとんど価格の差は出ませんでした。両方とも約20万円です。追加ACアダプタやOfficeを除けばもっと安く購入することが可能です。

はるなぴとしてはNote Standardの位置づけがイマイチ良く分からないです。Note NEXTよりも購入価格がかなり安くなるなら分かりますが、実際にはほとんど変わりません。コスパで考えたらNote NEXTの方がお得な感じがしますね。

はるなぴは実はNEC Directで最初にNote Standardを購入しました。しかし実際に家に届いてから最大メモリ容量32GBの機種があることに気づいてNote NEXTを買えば良かったと後悔しました。それでNote NEXTを購入しなおしました。結局Note Standardは人にあげてしまいました。

そそっかしいと言われればそれまでですが、購入前にこうした比較記事を読んでいればそんなことにはならなかったのになあと思います。この記事を書いた動機のひとつです。

Lavie Note NEXTとNote Standardの比較レビューまとめ

カタログ上の仕様では分かりにくい相違点についてLavie Note NEXTと Note Standardの比較レビューを行いました。

今回レビュー記事を書いてみて分かったのですが、実際にノートパソコン実機に触れないと分からないことはたくさんありますね。

NEC Directのように直販モデルということで実機を手に取ることが難しい環境で購入される方のお役にこの記事が立ちましたら大変うれしく思います。